日ごろ、ライトハウスの活動にご支援、ご協力をいただき、心から感謝を申し上げます。
当団体は、2004年、藤原志帆子(前理事長)が人身取引根絶の活動をするアメリカのNGO「Polaris Project(現・Polaris)」の日本支部として、任意団体「ポラリスプロジェクトジャパン」を設立し、2009年にNPO法人化しました。その後、日本国内の問題によりフォーカスしたいと考えて、2014年にPolarisから独立して、現在の名称に変更し、17年間にわたって人身取引による被害者の支援活動に取り組んできました。
性風俗産業で望まない労働を強いられている女性、アダルトビデオ(AV)への出演を強要された人、児童買春や自画撮りの被害に遭った子どもたちなど、数多くの人身取引、性的搾取の被害者と出会い、一人ひとりの人権と尊厳の回復のために力を尽くしてきました。被害者支援と同時に、動画やマンガなどを通じた啓発活動、講演や研修、政策提言にも取り組んできました。これらの活動の成果は、AV出演強要被害やJKビジネス問題への対策に政府が乗り出すなど、被害の予防と被害者救済に向けた社会の変化に結びついたと考えております。その過程では、多くの寄付者、助成団体、共に問題解決に取り組んできた仲間や支援団体のみなさまから、大きなお力添えがあったことは言うまでもありません。また、被害当事者として声を届けてくださったたくさんの方々の存在が活動の原動力となりました。どれだけ感謝してもしきれません。
近年は、児童ポルノ・性的画像被害など人身取引に関する相談を受けるほか、家族や人間関係の悩み、生きづらさの訴えなど、多様な主訴の相談にも対応してきていました。そのような中、当団体の強みは何か、どのような方向を目指すべきかを模索し、議論してきました。しかし、創設以来当団体を牽引してきた前理事長の退任を一つのきっかけに、新たな活動の展開は難しいとの認識に至り、大変残念ですが、やむを得ず解散という結論に達しました。2021年10月28日に総会を開き、2022年7月11日をもってNPO法人を解散する趣旨の定款変更の決議を行いました。当団体の事業活動は、2022年3月末日をもって終了いたします。取り組んできた問題に対する思いが、関心を寄せてくださった多くの方に引き継がれ、課題解決に向けた新しい活動として発展していくことを祈念しております。
なお、人身取引被害(児童ポルノ・リベンジポルノ・性的画像・児童買春・アダルトビデオ出演強要・性風俗産業での労働強要等)の相談につきましては、同じ問題の支援活動に取り組んでいる「特定非営利活動法人ぱっぷす」(ポルノ被害と性暴力を考える会、https://www.paps.jp/)に継続支援を引き受けていただきました。心より感謝を申し上げます。その他の相談につきましては、関連する機関や団体などが開設する相談窓口等のご利用をご案内することになります。
以上、解散に至る経緯と今後の対応についてのご説明とさせていただきます。当団体の解散についてのお問合せは、メール(info@lhj.jp)でお願いいたします。
これまで長年、ライトハウスの活動を温かく見守り支え、共に歩んでくださり、本当にありがとうございました。