2015/7/13 日本経済新聞「児童ポルノ、取り締まり厳しく 15日から所持だけで罰則適用 」

2015年7月13日(月)の日本経済新聞夕刊に、昨年の児童買春・児童ポルノ禁止法の改正を受け、7月15日から児童ポルノの単純所持が処罰対象になる件ついて、代表藤原のコメントが掲載されました。

<以下電子版の本文を転載>

児童ポルノ、取り締まり厳しく 15日から所持だけで罰則適用

IMG_1043昨年7月施行の改正児童ポルノ禁止法に伴い、販売目的ではなく、個人的趣味で子供のわいせつな写真や映像を所持した人にも15日から罰則が適用される。インターネットの普及で拡大する児童ポルノ被害に歯止めをかける狙い。警察庁は全国一斉のサイバーパトロールを実施するなどし、単純所持罪も厳しく取り締まる方針だ。

「被害を受けた子供の安心に少しはつながる」。子供の性犯罪などの相談を受けるNPO法人「人身取引被害者サポートセンター ライトハウス」(東京)の藤原志帆子代表(34)は、単純所持罪への罰則適用に期待を込める。

交流サイト(SNS)の普及で、2009年ごろから中高生から裸の写真がネット上に出回ってしまったなどの相談が寄せられるようになった。援助交際やネットで知り合った相手に頼まれて裸の画像を送ってしまい、ネット上に掲載されただけでなく、ばらまくと脅される事例もある。

警察庁によると、昨年1年間に児童ポルノ被害が確認された子供は746人。前年から100人増え、2000年の統計開始以降で最多だった。小学生以下の子供が138人で全体の2割近くを占めた。

児童ポルノの流通にはファイル共有ソフトが悪用されることが多く、ネット上に拡散すると削除するのが難しい。藤原代表は「誰にも相談できずに泣き寝入りする子供も多い。事件化しているのは氷山の一角だ」と指摘する。

6月15日から今月14日まで、全国の警察の175人の捜査員がサイバーパトロールを実施中だ。児童ポルノが流通していないか調べている。警察庁の担当者は「取り締まりを強化し、児童ポルノ根絶の機運を高めていきたい」と話す。

一方で、改正法成立の過程では児童ポルノの定義や、単純所持罪の要件である「性的好奇心の目的」の概念が曖昧で、捜査当局の恣意的な運用により冤罪(えんざい)が生じる可能性があるなど、罰則適用に懸念を示す意見もあった。

児童ポルノ問題に詳しい尚絅学院大(宮城県名取市)の森田明彦教授(国際人権論)は「児童ポルノの単純所持は多くの国が禁じており、国際社会と足並みをそろえるためにも罰則は必要だ」としつつ、「冤罪を危惧する声もあり慎重な捜査が求められる」と話している。

(引用:http://www.nikkei.com/article/DGXLZO89230900T10C15A7CC0000/